債券と株式との違い

(1998.05.26)


債券と株式との違い・・・「全然違うやん!!」とお思いの方が多いかも知れません.しかし,単純そうに見えて実はそうでもなかったりします.というのは,一口に債券や株式と言っても,それぞれいろんな種類のものがあるからです.それら総てを取り上げると,株式みたいな債券があったり,債券みたいな株式があったりして,境界線がボヤけてしまいます.そこで,標準的な債券・株式に的を絞ってみると,投資家サイドから見た違いは,
  • 債券は将来のキャッシュフローが確定しているが,株式はそうではない.
  • 債券は有期限であるが,株式はそうではない.
    の 2 つです.以下でもう少し詳細に説明しましょう.

    【将来のキャッシュフローが確定しているか否か】
    キャッシュフロー 債券の場合,利息支払・元本償還の時期と額とが,契約によって予め決められています.一方,株式の場合,そのような契約はありません.株式は,配当が支払われたり,会社が解散するときに残余財産が分配されたりしますが,それらの時期や額が約束されている訳ではありません.会社の業績や経営者の方針によって,株主があずかる分配額は大きく左右されます.うまく行けばウハウハですが,業績不振で無配などということも・・・
    ただ,例外的な株式もあります.優先株です.優先株は,配当や残余財産の分配で普通株に優先するものです.利益配当に関する優先株の場合,利益が不足しない限り,一定金額の配当(優先配当)が支払われます.さらに,償還型優先株になると,償還期限が来たときに元本までもが現金で償還されます.

    【有期限か無期限か】
    期限 債券の場合,発行から何年というように有限の償還期限(満期)が定められ,償還期限が来たら元本が返済され,債券は消滅します.ところが,株式の場合,償還期限というものがありません.会社が解散するときに残余財産の分配を受けて株式が消滅しますが,会社は通常は永遠に存続するもので,予め解散時期が決められている訳ではありません.
    ただ,例外的な債券・株式もあります.永久債や償還株です.永久債の場合,元本の償還は無く,利息のみ永久に支払われます.また,償還株の場合,償還期限が来ると現金で元本が償還されます.

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